2020/08/18
循環する通貨 社会経済

コロナ禍の経済対策:自粛してお金だけ回そう


新型コロナウィルスがもたらした、史上稀に見る大規模な経済活動縮小で、教育や生活を維持できない人たちが出てきています。でも世の中のお金がなくなったわけではなく、動いてないだけ。あるところにはあるのです。この自粛は長期化する可能性が高いので、無い人々にお金を回す経済対策が必要です。自粛しながらお金だけ回す、「循環する通貨」ー持続可能なベーシックインカムーを始めませんか。

🔮 3密産業から巣ごもり産業に流れ続けてるお金。。

全国の新規感染者数が高止まりの状況です。居酒屋やライブハウスやお教室や旅館などの、3密になってしまう業界とその関連業界は、これから冬にかけてまた非常事態宣言になるのでは、と、戦々恐々でしょう。。重症者数も増えてますから、経済を回そうとも言いにくいですしね。。また、コロナ禍の日本を必死で支えて来た病院が、大赤字になっている所が多いそうです。。信じられない。。


外出や3密に関連した産業が大変なことになっている一方で、人々が巣ごもりするようになって増収の業界もあります。コロナ禍にあっても世の中のお金の量は変わらないので、お金が出て行きっぱなしの業界があれば、お金が入って行く業界が必ずあるのです。オンラインを支えるIT関連や通販、スーパー業界、在宅でできる趣味の業界、珍しいところではDIYもブームだとか。株価もなぜか4月から上がってるので富裕層にもお金は入って来てる。。


つまり、世の中でお金が動かなくなって偏在しているのです。だから、コロナ禍の経済対策は、この偏在をなるべく小さくすることです。そのための、「循環する通貨」です。


🔮「循環する通貨」でお金の偏在を解消

「循環する通貨」の仕組みです。まず、希望する人々に毎月月初に定額、例えば10万円のお金を、特別な電子マネーで供給します。3密産業関連の苦しい人たちには、そのお金で生活を支えてもらいます。巣ごもり産業関連の、収入が減ってない人たちには、寄付するなりなんなりして、受け取った10万円の何割かでも3密産業にお金を回すことを考えてもらいます。巣ごもり産業の人も、もらったお金なら寄付できるでしょう。そして月末に、その電子マネーを持っている全ての企業、組織、個人から、月に1度、定率で例えば1%を回収する仕組みです。回収した分をまた次月の10万円の供給に回すのです。定率なので、多く持っている人から多く回収されます。回収されたくなければ全部使い切ってしまえばいいのです。


3密産業関連の人は、今は感染拡大を防ぐために、収入減を覚悟してお客さんを減らして営業していますよね。今は自粛に近い営業しかできなくても仕方ないです。
お金は本来、サービスなどの付加価値に対して支払うものです。居酒屋ならお酒やおいしいお料理に対して支払うものですよね。でも、今は非常事態なので、実物の経済活動はある程度自粛して、お金だけ回すことです。寄付でもなんでもいいのですよ、非常事態ですから!3密産業は、ワクチンができるまでとにかく我慢です。


🔮お金の「循環」がミソ

自治体や政府が3密産業に対して自粛の補償金を支給しても、お金は、3密産業の人々が一度使ったら、社会を流通して巣ごもり産業や富裕層に吸い込まれて行ってしまいます。返って来ないのです。補償しても補償しても、そのお金は巣ごもり産業や富裕層に流れて行くだけです。
だから、巣ごもり関連産業や富裕層に行ってしまったお金を、3密関連産業に戻すことが、この経済対策のミソです。そしてまた3密産業がそのお金を使って、それがまた巣ごもり産業の利益になって、、とお金がぐるぐると回ることで、経済が回ります。お金の循環が対策の要なのです。


だから、この経済対策で、巣ごもり産業の人にも平等に10万円を供給することが重要です。なぜなら、巣ごもり産業と富裕層からお金を回収することが不可欠だからです。自分ももらっているお金なら回収されても許せるでしょう。使ってしまえば回収されないわけだし。人によっては寄付で自発的に3密産業にお金を戻してくれるでしょう。そして、月末の1%の回収で、強制的に戻すことができます。保有の多寡に応じて回収するので、巣ごもり産業や富裕層から多く回収できるはずだからです。


🔮みんなで支え合う協力型経済

いま、生活必需品産業の人たちが必死で働いてくれているおかげで、日本国民全員が暮らしていけるだけの財・サービスは足りています。いま足りてないのは、実はお金だけなんです。お金さえあれば、この危機を乗り越えられる。そのお金も、自粛で社会から消え失せたわけではなく、ただ動かなくなって偏在しているだけ。そしたら、とにかくなんとかお金を動かさないと。そのための、「循環する通貨」です。
これは、お金を保有する全員で支え合う協力型経済です。多い人から少ない人へ、少しずつ分け合う協力型経済なのです。日本でなら必ずできます。この未曽有の危機で、日本から始めませんか。協力型経済を!

湧志創造


「循環する通貨」についての詳細はこちらの論文を参照ください。また、政府が赤字国債で自粛補償し続けると世の中の通貨総量が増えてしまうのですが、その弊害についてはこちらの論文を参照ください。